内容:HYAKUNEN コミュニティー

平下康嗣さん
株式会社鎌倉ハム富岡商会 代表取締役社長(当時)
日本ハムグループの別の会社の社長をしていた頃、HYAKUNENのセミナーのことを知った。案内の文章を読むと、企業や人事部におもねることのない独自の考え方を持っている。対話によって人を変えると書かれていて興味をもった。試しに社員を派遣し、帰ってきた彼らに様子を聞くと、モチベーションがすごく高まった、こんなセミナーは初めてだと興奮して言う。やっぱり、と思った。その後も何人かをセミナーに派遣した。自分も参加したいなと思いつつ時間がなくて出そびれていた。

数年後、鎌倉ハム富岡商会の社長となった。この会社からも、HYAKUNENセミナーに社員を派遣した。参加した社員は、皆明るくなり、周囲とのコミュニケーションを増やすようになる。失敗した話や自分にとってまずいことも話し出す。素直さが増してくる。そのセミナーの場に相当な力がなければ簡単には起こらないことだ。私が求めるものがここにあるのではと思った。

今年はじめて、自身がHYAKUNENのセミナーに参加した。進め方や場づくりにこだわっているのだろう、なんとも言えない明るくかつ真剣な雰囲気の中で、HYAKUNENが体験する変革現場での生々しい事例、またHYAKUNEN自身が実践していることが語られる。その中で、そこに横たわる人と組織の法則が説明される。それを聞くと自分の仕事人生で考えてきたものが確信に変わったり、新しい視点に目を開かされたりする。これが理論や法則です、とだけ語られても納得できないし、人の心には入らない。難しい局面や経営に不可分のドロドロした人や組織の一面と向き合っているからこそ、他にはない説得力がある。社員達が変わって帰ってきた理由はこれだなと肌で感じた。それ以来、私も鎌倉から大阪に足繁く通うようになってしまった。
HYAKUNENのセミナーから帰って、自分の考えを改めて纏め、社員に話をした。感想を聞いたところ、「『何でも自分の頭で考えてやってよい』とか『我慢しないでしんどいと言ってほしい、そこから見える問題を解決するのが会社の役割なんだ』といった価値観を初めて聞いた」と言っていた。当社は、改善や合理化すべき部分も、社員の頑張りや我慢で乗り切ることが多々あり、若い人はそれを口に出せず苦労を強いられている。会社を変えなければと心底思っている。

HYAKUNENのセミナーに参加して考え方が変わる人が大勢いる反面、なかには自分の考え方ややり方に固執して、精神的な価値を受け入れない人もいる。それでもHYAKUNENは押し付けず、本当のこと、本物の人・組織づくりに挑んでいる。HYAKUNENのファンはその考え方や在り方が響く人だ。経営トップが心底会社を変えたいと思っている企業や組織を相手に注力してほしい。流行りの手法やツールを喧伝・宣伝したり、表面をなぞる教育やコンサルティングをすることはない。これからも「量」を追いかけないコンサルティング会社であってほしいと思う。その意味でいつまでも「メジャーにならないで」と言いたい。ドロドロした経営という沼地に足を踏み入れていくHYAKUNENの姿勢が、セミナーやコンサルティングの場にあの感性を生み出すと思うから。悩み、本質を追求する企業や経営者は、その感性を求めているのではないだろうか。
私はずっと社長でいるわけではない。だから社員達には、自分の会社をどうしていきたいかを自ら考え、動き出し、実行する人になってほしいと願っている。HYAKUNENとそこに関わる人々から、弊社も自分自身も気づきと学びを得ていきたいと思っている。私は会社を変えたい。そして、自分も変わっていきたい。

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