内容:HYAKUNEN コミュニティー

西清孝さん
生和コーポレーション株式会社 管理本部本部長 兼 総務部長
今から30年近く前、小職が30代の頃、欧州のベルギーに勤務する機会がありそこでのエピソード。職場の上司(支店長)を自動車に乗せて、ゴルフ場に向かって速度制限のない高速道路を走っていたときのこと。自動車の運転があまり好きではない私に、支店長は突然『もっとスピードをあげろ。時速180キロで走れ』と命じます。そんなスピードで走った経験のない私は、緊張のため掌に汗をかきながらも、恐怖心もあり『支店長をお乗せしているので、そんな危険なことはできません。』とやっとの思いで答えるだけでした。それを見てか、『お前は支店長の言うことがきけないのか。180キロを出せ。』と支店長の強い口調。仕方なく私は150、160、170と慎重に速度を上げ、『180キロです。』と緊張の中で言いました。すると支店長は『200キロに上げろ』と指示します。『200キロです。』と私。さらに今度は『220キロに』と言います。仕方なくそのまま走行を続けると、今度は、180キロに戻せとの指示です。言われるままに220キロから180キロに戻しました。すると不思議なことに、当初感じた恐怖感はなく、安定して走行している自分に気づきました。

後になって気づいたことですが、経験がないからできない、やったことがないから無理だ、とか限界を決めているのは紛れもなく『自分』であり、一度超えてみればなんてことはないんだ、こんなことを私に気づかせるために命がけで私に教えようとしてくれたのかと、心からの感動と感謝を覚えたものです。それから30年あまり、今もお付き合いいただいております。先日、久しぶりにご一緒させていただいた酒席の場で、『あの時の命がけのご指導に感謝しております。ありがとうございました。』とお礼を申し上げたところ、返ってきた返事は『そんなことあったっけ?』でした。本当の教育とは、『後になってわかるありがたさ』だと思います。すばらしい人との出会いに心から『感謝』。
HYAKUNNENを通して、新たな出会いを期待しております。応援しています。

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